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佐藤 和義; 江里 幸一郎; 谷口 正樹; 鈴木 哲; 秋場 真人
Journal of Nuclear Science and Technology, 42(7), p.643 - 650, 2005/07
被引用回数:4 パーセンタイル:30.44(Nuclear Science & Technology)原研におけるプラズマ対向機器の研究、特に、粒子負荷の厳しい部分に採用されるタングステンダイバータの接合について報告する。タングステン/銅接合については、これまで両者の線膨張係数や弾性率が大きく異なるため、タングステンタイルの剥離が生じる懸念があった。このため、アーマタイルを細かくわけることによりこの応力を低減する方法が検討されてきた。今回、原研では、小さいロッド型タングステンを用いた熱間プレス法による接合法を開発し、ITERダイバータへの適用をはかった。 熱間プレス法は、銅製熱シンクにあらかじめ加工した穴に対してロッド型タングステンを高温下で圧入し製作するものである。この方法にて製作したダイバータ試験体は、ITERダイバータ設計条件である5MW/m,3000回の熱サイクルに対し健全性を維持することを明らかにした。また、同時に実施した熱解析により、タングステン/銅ヒートシンク間の接触熱伝達率は2400W/m/Kと見積もられた。この値は、表面温度を再結晶温度以下に保つためには若干低い値である。しかしながら、実験では脆化によるタングステンタイルの損傷等は認められなかった。今後、ロッド接合面の表面処理や中間層を入れる等して熱伝達の向上を図る必要があることがわかった。
神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 大楽 正幸; 中川 師央*; 鈴木 康隆*; 千葉 秋雄*; 後藤 純隆*
Journal of the Ceramic Society of Japan, International Edition, 105, p.1179 - 1187, 1997/00
C/C材の次世代のプラズマ対向材料として、BCと炭素繊維から成る複合セラミックスを作り、電子ビームとJT-60のプラズマによる熱負荷試験を行って、耐熱性を評価した。高熱伝導性の縦糸と高強度で折れ難い横糸の炭素繊維から成る平織り布にBCを含浸後に、渦巻状にして加圧焼結した複合セラミックスで作ったタイルは、22MW/mの電子ビーム照射(5秒,2500C)によっても破損しなかった。さらに、JT-60のダイバータに設置し、中性粒子入射加熱(30MW,2秒)を含む15秒のプラズマ放電を繰り返し(572回)行っても、クラックの発生は見られなかった。
神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 荻原 徳男; 安東 俊郎; 森田 健治*; 武藤 嘉男*
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.958 - 962, 1992/00
被引用回数:24 パーセンタイル:87.76(Materials Science, Multidisciplinary)CVD法及びコンバージョン法で作った、BC被覆等方性黒鉛とホットプレス法で作ったBCとの試料を用いて重水素のリテンション特性を測定した。重水素の打込みは加速電圧3kV、粒子密度3.610D/cm・sのDイオンを室温で打込み、そのリテンション量を反跳粒子検出法で測定した。リテンション量の温度依存性は、室温照射した試料を等時焼鈍することにより求めた。打込まれた重水素のリテンション量は、打込み量が10D/cmを超えると飽和する。リテンション量の飽和値は、試料により異なるが、焼鈍による減少傾向は類似している。未飽和の場合には、リテンション量が減少する温度は高温側にシフトする。以上の結果については、等方性黒鉛及び他の低原子番号材料の場合と比較すると共に、トカマクにおける水素同位体リサイクリングの観点から考察した。
蓼沼 克嘉*; 河村 弘; 石塚 悦男; 坂本 直樹*; 中田 宏勝
JAERI-M 90-037, 33 Pages, 1990/03
核融合炉において中性子増倍材としてベリリウムを用いる場合、ベリリウム中のトリチウム挙動を把握することは重要なことである。そこで、ベリリウム中のトリチウム分布を測定する方法として、電解研磨法を検討した。本法は、電解によってベリリウムを研磨し、それに伴って溶出してくるトリチウムを測定する方法である。まず予備実験として電解研磨の種類、電解電圧と電流密度の関係、電解時の電極間距離、研磨液の温度や攪拌の影響、電流密度と研磨厚さの関係について検討を行なった。次に、最適電解研磨条件すなわち電解電圧と電流(密度)の関係を求めた。そしてその条件における電解電気量(クーロン量)と研磨量(研磨厚さ)あるいは、発生水素ガス量との関係、発生水素ガスの酸化処理による回収性、更に研磨液中のトリチウム分析に関する検討を行なった。以上の検討の結果、ベリリウムの電解研磨特性を把握することができ、本法によるベリリウム分布測定についての見通しが得られた。